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虹診療所

お子さんに多く見られる病気・症状について、家庭でのケア、受診のタイミングなどをできるだけわかりやすくお話しし、お子さんの健康をサポートしていきます。
No  8

溶連菌感染症

 溶連菌感染症とは 

 溶連菌は溶血連鎖球菌の略で、たくさんの種類がありますが、ヒトに感染を起こす95%はA群溶連菌と言われています。病型は主に2つに分けられます。1つめは上気道感染で、冬場に空気が乾燥してのどの粘膜に菌が付きやすくなることにより発症する口蓋扁桃腺炎です。2つめは皮膚感染で、夏場に多く見られ水疱・膿疱が次々と広がるとびひ(伝染性膿痂疹)です。最近は、冬場に多かったはずの口蓋扁桃腺炎が、エアコンなどの普及で空気が乾燥するためか、1年中見られる傾向になってきました。溶連菌感染後には急性腎炎、リウマチ熱などの合併症を起こすこともありますので、適切な診断、治療、管理が必要です。そこで今回はA群溶連菌による口蓋扁桃腺炎についてお話します。






 好発年齢

 幼児~学童


 潜伏期間

 半日~4日


 症状

 のどの痛み、発熱、腹痛・嘔気、かゆみのある発疹(単独もしくは複数)の訴えで来院されることがほとんどです。扁桃腺は発赤しているだけでなく、膿が付着していることもあります。口蓋垂(のどちんこ)から上あごにかけて細かい点状の出血班がみられるのも特徴です。舌にブツブツが出来て“いちご舌”と呼ばれる状態になることもあります。かゆみを伴った細かく赤い発疹は、わきの下や下腹部中心に出現することが多いですが、手足だけという場合もあります。回復期には手足の指先から皮がむけることもあります。


 診断

 のどの分泌物を綿棒で採取して、検査キットで調べれば10分以内に判明します。


 治療

 ペニシリン系などの抗生剤10日間内服


 出席停止基準は?

 内服後2日して元気であれば登園登校可治癒証明


 合併症

[急性腎炎]
 出現頻度は0.5%~1%で、感染後2~3週で発症することが多いです。急に尿が出なくなり、むくみや血尿が見られ、血圧が高いと頭痛やけいれんまで出現することもあります。約3~4週間の入院が必要となり、少なくとも3ヶ月以上は運動制限も必要となります。腎炎を念頭に入れて、こどもを観察していれば見逃すことはないと思いますが、念のため発症後3週以降に1回だけでも尿検査することをお勧めします。


[リウマチ熱]
 最近ではきわめてマレで、私も10年以上見ていません。もし感染後2~4週で、発熱にともなった肘・膝関節などの痛みや腫れ、発疹、不随意運動(勝手に体が動いてしまう)などが出現したら必ず受診してください。心炎を合併すると一生管理が必要となることもあります。


 再感染

 A群溶連菌はその細胞壁に存在するタンパク抗原により約80種類に分類されます。集団の中では、数種類のA群溶連菌が流行していますので、何回も反復して感染することもあります。普段からの手洗い、うがいで予防することがもっとも大切です。
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