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虹診療所

お子さんに多く見られる病気・症状について、家庭でのケア、受診のタイミングなどをできるだけわかりやすくお話しし、お子さんの健康をサポートしていきます。
No  61

麻疹風疹混合ワクチン2回接種について-3期・4期を中心に-

 3月11日東日本大震災での被災者の方々に心よりお悔やみを申し上げるとともに、早期の復興をお祈り申し上げます。
 余震、計画停電、物資不足など落ち着かない状況の中、節電しながら診療は続けられましたが、3月の「院長の話」は休ませていただきました。

 最近、麻疹風疹ワクチンの3期(中学1年相当年齢)、4期(高校3年相当年齢)接種について、“知らなかった”、“なぜこの年齢で接種するのか”、“4回も接種しなければいけないのか”などの質問がよく聞かれます。
 各自治体も対象年齢の方には十分お知らせしているとは思いますが、ほぼ定期予防接種は済んでいると思っている年齢ですので、保護者の関心も薄いのだと思います。
 今回は、麻疹風疹ワクチン2回接種の重要性についてお話します。




 麻疹風疹ワクチンの経緯 

 先進国で麻疹はほとんど見られなくなった疾患のため、小規模ながら麻疹の流行が見られる日本は、「麻疹の輸出国」と諸外国から批判され、世界保健機構(WHO) も日本を含むアジア西太平洋地域における麻疹を2012年までに撲滅する目標をかかげました。日本にとって麻疹ワクチンの接種率を高め予防することが急務となりました。
 幸い、風疹の流行は1996年以降ありません。
 以前は、麻疹ワクチン、風疹ワクチンは別々に1回だけの定期接種でした。麻疹はワクチン未接種の乳幼児がかかると重症化することもある(院長の話2007年5月号参照)にもかかわらず、残念ながら日本での接種率は90%に満たなかったのです。
 2006年4月から麻疹風疹の混合ワクチン接種が実施されるにあたり、予防接種法により第1期(1~2歳未満)、第2期(就学前1年間)の2回接種となりました。
 その後、2007年日本各地で10~20歳台の若者を中心に麻疹が集団発生し、多くの高校や大学が休校となったのを引き金に、2006年4月より開始された2回接種の対象年齢からはずれた小学生は中学1年相当年齢で、中学・高校生は高校3年相当年齢で接種出来る機会が与えられることになりました。これが3期(中学1年相当年齢)、4期(高校3年相当年齢)接種と名づけられた期間限定(2008年~2013年)の措置で、3回目、4回目の接種という意味ではありません。

 なぜ2回接種なの? 

 ① 1回の接種で免疫がつかなかった子ども(数%)に免疫を与えます。
 ② 1回の接種で免疫がついたにもかかわらず、時間の経過とともにその免疫が減衰
   した子どもたちに再び刺激を与え、免疫を強固なものにします。
  *海外への修学旅行などに際し実費で2回目接種が済んでいる方も、2回目接種
    にともなう副反応がなければ公費で3回目接種をお勧めします。
 ③ 接種しそびれた子どもたちにもう一度接種のチャンスを与えます。

 2回接種法の効果 
 
 2008年1月から、麻疹風疹の患者数をすべて把握するため、医療機関は保健所に届出するように義務付けされました。
地域によって差はあるもののワクチン接種率の向上にともない、日本全国の麻疹発生数は2008年:11005人、2009年:741人、2010年:457人と2回接種法による効果は著しくあがっております。
 3期・4期接種は2013年に終了しますが、麻疹撲滅のために1歳になったらすぐに1期、就学前に2期接種を必ず受けてください。


                                         2011年4月

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