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虹診療所

お子さんに多く見られる病気・症状について、家庭でのケア、受診のタイミングなどをできるだけわかりやすくお話しし、お子さんの健康をサポートしていきます。
No  58

子どもの運動不足

 転んだ時にうまく手がつけず、顔面をけがする子どもが増えています。
恥ずかしながら私も、反射神経がうまく働かない病気を疑ったりもしていましたが、運動生理学の先生の本を読んで、運動不足による瞬間的な動作や判断力がにぶくなっているためだと知りました。
 今回は子どもの体力の低下、動体視力や判断能力の低下の原因となっている運動不足についてお話します。



 
 子どもの運動不足は背筋力の低下に一番影響しているようで、高校生の背筋力は30年前の小学生並みだそうです。
 背筋は、立つ、歩く、走るといった基本的な動作に重要で、姿勢が悪い、長く立っていられない、走るのが苦手などの大人が増えています。このままだと自分の赤ちゃんのおんぶ・抱っこや親の介護もままならない心配まで出てきます。

 背筋力を維持するには歩くことがとても大切です。
 幼児の1日の歩数が20年間で30%も減少したそうで、幼稚園から帰宅してから外遊びをしないという生活スタイルがその要因のようです。
 小学生になってからの外遊びも激減しており、空き地が少ない、事故や犯罪の増加などの子どもを取り巻く環境の悪化や、少子化で子どもが集まらないことがその原因のようです。残念ながら社会環境が急によくなるわけがありませんので、幼児期から安易に自動車に乗せたりせず、出来るだけ歩かせる機会を作って下さい。

 子どもの運動は、脳機能にも大きな影響があり、動体視力、予測力、判断力、思考力などを育みます。
 優秀なスポーツ選手は、動作が速いだけでなく、予測する能力、その場の判断力にたけていて、これも頭の良い人の大切な条件です。勉強だけしていても真の頭の良い子どもにはなりません。大切なのは体と脳をバランスよく育むことです。

 子どもの動体視力、予測力、判断力、思考力を育むには、広い空間を使いながら多人数で行なうボールゲームが特に適しているそうです。なぜなら、相手の動きを読みながら、ボールを追う、投げる、蹴るなどの複雑な動きや判断力が要求されるからです。
 特に5~10歳で野球、サッカー、バスケットボール、ドッジボールなどのボールゲームになれ親しむことが重要だそうです。昔は、公園に行けば子どもがあふれていて、自然と多人数でできる遊びが暗くなるまで行なわれていました。遊びの一環として出来る環境があれば良いのですが、残念ながら今は習い事のひとつになっていることが多いようです。お子さんにスポーツをさせたければ、ボールゲームを考えて見て下さい。

  参考文献:「子どものこころとからだを強くする」、生田香明、市村出版
        「スポーツビジョン」、石垣尚男ほか、NAP

                               2010年12月
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