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虹診療所

お子さんに多く見られる病気・症状について、家庭でのケア、受診のタイミングなどをできるだけわかりやすくお話しし、お子さんの健康をサポートしていきます。
No  47

指しゃぶり

 あけましておめでとうございます。2010年度も、子どもの病気、発育・発達に関する身近な問題を取り上げた話を続けていきたいと思います。
 今回は、時々質問される“指しゃぶりはやめさせた方が良いのか?”についてお話しします。






 指しゃぶりの原因 
 
 指しゃぶりは、お母さんのお腹の中にいる時から始まっており、生まれてすぐに母乳を飲むための練習と考えられています。
 生後2~4ヶ月では、指やものを無意識に口に持って行くようになり、5ヶ月を過ぎて手で物が取れるようになると、なんでも口に持ってきてしゃぶるようになります。この時期の指しゃぶりは目と手の共同作業の練習と、いろんな物をしゃぶることにより形、味などを学習するためと考えられています。
 1歳を過ぎると、指しゃぶりをしながら歩くのは難しいので減少してきます。さらに積み木やおもちゃなどで遊ぶようになると指しゃぶりは退屈な時と眠い時(欲求不満や不安時)だけになっていきます。
 3歳を過ぎて、家庭から外へ出て友達と遊ぶようになると、指しゃぶりをしている子どもは全体の20%以下となり、5歳を過ぎるとほとんどなくなります。6歳になっても指しゃぶりしている子どもは、欲求不満や不安が強く、自然に消失することは少ないようです。


 指しゃぶりの害 

 指しゃぶりによる吸いダコや皮膚のひび割れを心配する保護者も良く見かけますが、歯並びや噛み合わせへの影響が最も心配されることです。

 ① 上の前歯が突出(出っ歯)する。
 ② 上下の前歯に隙間が開いてくると、その隙間に舌を押し込んだり、口呼吸の癖がつき、
   サ行、タ行、ナ行、ラ行が舌足らずな発音になる。
 ③ 前歯だけでなく奥歯まで噛み合わせがずれてくる。

 以前は、乳歯の時期から指しゃぶりに注意を払うように指導していた歯科医もいましたが、乳歯の歯並びに問題が生じても永久歯に影響を残すことはほとんどないことがわかってきました。
要するに永久歯に生え変わるまでの指しゃぶりはほとんど心配ありません。


 指しゃぶりへの対応 

 乳児期の指しゃぶりは発達に必要な学習をする道具であり、幼児期の指しゃぶりは欲求不満や不安解消のための薬のようなものですので、3歳くらいまでは神経質にならず、温かく見守ってあげましょう。3歳を過ぎても指しゃぶりが頻繁であるようなら、出来るだけ子どもへの話しかけ、スキンシップする時間を作り、外遊びや運動をさせてエネルギーを十分発散させるようにしましょう。また、寝つくまでの間、手を握ってあげたり、絵本を読んであげて子どもを安心させてあげるのも良いでしょう。
 5歳過ぎても頻繁に指しゃぶりをしている場合、予想以上に子どもの欲求不満や不安が強く、親子関係がうまくいってないこともあります。また歯並びや発音への影響も出てくる時期なので、小児科医、歯科医、言語療法士、臨床心理士で連携した対応が必要となってきますので、まずはかかりつけの小児科医に相談しましょう。

 最後に、おしゃぶりも指しゃぶり同様の考え方で4~5歳くらいまでには止めていきましょう。また、指しゃぶり防止用手袋やマニュキア(苦い味)などが販売されていますが、欲求不満や不安が強まり他の行動異常につながりかねないので、あくまでも最終手段です。かかりつけの小児科医などと相談してから購入を考えて下さい。

                                        2010年1月
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