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虹診療所

お子さんに多く見られる病気・症状について、家庭でのケア、受診のタイミングなどをできるだけわかりやすくお話しし、お子さんの健康をサポートしていきます。
No  4

こどもの嘔吐【幼児・学童編】

 幼児期以降は、先天性や発達の未熟による嘔吐は減少します。頻度として多いのは急性胃腸炎による嘔吐ですが、心因性嘔吐(心理的要因による嘔吐)、代謝性嘔吐(周期性嘔吐症)、中枢性嘔吐(ウイルス性髄膜炎・脳炎や脳腫瘍など、脳圧の上昇による嘔吐)などの占める割合が増えてきます。また熱中症なども嘔吐の原因として考えておいたほうが良いでしょう。






 急性胃腸炎 

 前回、乳児の嘔吐下痢症でお話した内容とほとんど同じです。
 腹痛、嘔吐、下痢、発熱などが見られる病気で、嘔吐は初期症状となることが多いです。嘔吐、下痢は口から侵入した細菌やウイルスをからだの外へ排泄しようとしていますので、急いでその症状を止める必要はありません。
 吐き始め3~4時間くらいは何も飲ませないでお腹を休ませましょう。それから20~30mlの水分(できればカロリーオフでないスポーツドリンク)を20~30分ごとに与えます。吐かなければ少しずつ増量していきましょう。嘔吐が長引くと口からの補給がうまくいきませんので、半日くらいのうちに嘔吐が止まらなければ、吐き気止めの座薬(ナウゼリン)を使用しても良いでしょう。ただし、下痢の量が多いときやぐったりしている時は注意が必要ですので、医療機関を受診して適切な指示をもらいましょう。


 心因性嘔吐 

 身体的には健康ですが、情緒不安定なこどもは、心配事があったり、遠足の前日など興奮したりしただけで吐きやすいことがあります。神経質でやせたこどもに多く見られますが、親や先生がこどもに負担をかけないように接することが大切です。


 周期性嘔吐(アセトン血性嘔吐症,自家中毒) 

 元気なく、ぐったりして、食欲不振、倦怠感、腹痛などに引き続き、頻回に嘔吐するようになった場合、周期性嘔吐症のことがよくあります。特に幼児期のこどもに多く、アセトン血性嘔吐症や自家中毒といわれることもあります。
 効率良くエネルギーに変えることが出来るグリコーゲンの体内貯蓄が少ないこどもに繰り返し見られます。このようなこどもは前日疲れ過ぎて、夕食も食べずそのまま眠っただけでも、翌朝から顔色が悪く吐き出したりします。嘔吐期間は数日にわたることもあり、吐き気止めは効果なく、ブドウ糖入りの点滴が必要となることが多いです。
 定期的に食事を与えることを心がけましょう。また、顔色が悪い時や元気がない時は、早めに甘いもの(ジュース、飴などの糖分)だけでも与えるようにしましょう。


 中枢性嘔吐 

 髄膜炎や脳炎では、頭蓋内圧の上昇による嘔吐が見られます。幼児期以降になると生命に危険を及ぼす細菌性髄膜炎はきわめてまれとなりますが、ウイルス性髄膜炎は多く見られるようになります。とくに、おたふくかぜと夏かぜ(ヘルパンギナ、手足口病など)による髄膜炎はよく知られていますので、経過中に頭痛、嘔吐が強くなってきたら念のため医療機関を受診しましょう。ただし、治療は安静がもっとも大切で、頻回に嘔吐するようであれば、点滴が必要となります。
 脳腫瘍による嘔吐はまれですが、日に日に頭痛、嘔吐が強くなってくるようであれば、念のため医療機関を受診してください。


 熱中症 

 長時間、炎天下で遊んだ後、頭痛、嘔吐に加え意識がもうろうとしているような時は、熱中症で脳が腫れている可能性がありますので急いで医療機関を受診してください。
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