fc2ブログ

虹診療所

お子さんに多く見られる病気・症状について、家庭でのケア、受診のタイミングなどをできるだけわかりやすくお話しし、お子さんの健康をサポートしていきます。
No  38

子どもの睡眠時呼吸障害

 小児期は心身の成長、発達にとって最も大切な時期です。この時期に発症する睡眠時呼吸障害が、子どもの将来の健康状態、人格に大きな影響を及ぼします。
 2003年に新幹線運転手の居眠り事件がニュースになって、大人の睡眠時無呼吸症候群が注目を浴びるようになりました。子どもにも睡眠時無呼吸症候群が2~3%も存在すると言われていますが、症状が大人と異なる点が多く、見過ごされてしまうことが多いようです。まずは、ご家族が子どもの睡眠時呼吸障害に気づき、医療機関(耳鼻科、小児科)に相談することが大切ですので、今回はその原因と症状を中心にお話します。






 原因 

 子どもの睡眠時呼吸障害は、扁桃腺・アデノイド肥大が原因であることが最も多いです。のどの奥の両側にある団子のようなのが口蓋扁桃というリンパ腺で、一般的に扁桃腺といわれています。鼻の奥にも咽頭扁桃というリンパ腺があり、これはアデノイドと呼ばれています。
 感染から守るしくみでもあるリンパ組織は、幼児期~学童期に最も増殖し、以後縮小していきます。アデノイドは4~5歳、口蓋扁桃は6~7歳くらいが人生最大に肥大し、鼻から気管への空気の通りが悪くなり、睡眠時に息が吸いづらくなります。
 その他に、アレルギー性鼻炎、肥満、筋肉の病気、のどの奇形なども睡眠時呼吸障害の原因となることがあります。

 症状 

 睡眠時に、いびき、陥没呼吸(息を吸う時に胸がへこむ)が見られ、数秒間息を止めることもあります。酸素不足で眠りが浅いため、寝返りが多く、何度も目覚める質の低い睡眠となります。起床時は、寝起きが悪く、不機嫌で頭痛を訴えることもあります。日中は、眠気が目立つ大人と違って、イライラして落ち着きがなくなり、集中力が低下し、しまいには学習能力も低下していきます。深い睡眠が得られないために成長ホルモンの分泌も悪くなり、成長の遅れにもつながります。その他に、食が細くなったり、夜尿が見られることもあります。
 陥没呼吸や息を止めるようないびきをかくお子さんをお持ちの方は、学習能力の低下や成長障害を来たさないためにも、遅くとも小学校入学前に耳鼻科もしくは小児科に相談しましょう。

 診断 

 レントゲンやファイバースコープ(鼻から入れるカメラ)で気道の狭さを確認したり、入院して、睡眠時の呼吸の状態、脳波(睡眠の深さ)、血液中の酸素濃度などを測定して、重症度を調べます。

 治療 

 軽症であれば、睡眠時に肩枕を入れたり、横向きに寝かせるだけで改善しますが、一般的には全身麻酔下で扁桃腺やアデノイドの切除手術をすることで、劇的な呼吸障害の改善が見られます。
スポンサーサイト




別窓 | 未分類 | トラックバック:0
∧top | under∨

この記事のトラックバック

∧top | under∨
| 虹診療所 |