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虹診療所

お子さんに多く見られる病気・症状について、家庭でのケア、受診のタイミングなどをできるだけわかりやすくお話しし、お子さんの健康をサポートしていきます。
No  35

子どもの頭部外傷

 子どもが頭をぶつける事故は日常茶飯事と言っても良いくらいです。頭をぶつけやすい理由として、運動能力が未熟、頭部が大きく転倒しやすいこと、いろいろなことに興味が多く活発であること、などがあげられます。多くが問題ありませんが、中には生命の危険や重篤な後遺症の恐れがある事故もあります。
 今回は頭部外傷時の対応と事故の防止策についていお話します。






 小児頭部外傷事故3931件の分析(国民生活センターの調査) 

  年 齢
   0~4歳が58%を占め、歩きはじめる1歳台が17%と最も多くなっています。
   以降年齢が高くなるにつれ発生数は少なくなります。
  受傷機転
   転落(41%)、転倒(34%)、人とのぶつかり(27%)の3つで97%を占めたそうです。
   年齢が小さい子どもは転落が、大きくなるに従って転倒が原因となる事が多くなります。
  受傷場所
   最も多いのは階段での転落です。
   以下、自転車の転倒、椅子からの落下、床や風呂場での転倒と続きます。
   年齢別にみると、6ヶ月未満はベットからの転落、6ヶ月~4歳が階段、
   5歳以上が自転車や遊具(ブランコ、鉄棒など)による事故が多いようです。
  重症度
   死亡1名のほか、入院が必要な事故は3%でした。
   事故から身を守るための防御反射が出来ない乳児は、ベビーベットからの転落などで
   重症になる割合が高いようです。

 頭部外傷時の対応 

 すぐに泣いて、その後元気であるようであれば、様子を見ていてまず大丈夫です。泣きじゃくったり興奮して1~2回吐いてしまうこともありますが、続かなければ様子を見ていてください。ぶつけたところが、たんこぶ程度であれば冷やしてあげてください。
 受傷後7~8時間みて変わりなければまず心配ありませんが、1~2日以内に嘔吐が出現したり、元気がなくなった場合には念のため医療機関を受診してください。


  すぐに医療機関受診が必要な状況

   ① 打撲部の出血が止まらない、頭血腫(皮下の柔らかい腫れ)がある、陥没がある。
   ② 受傷後、透明もしくは血性の鼻水や耳だれが出現している。
   ③ 意識障害がある。受傷後数分以内に意識が戻っても必ず受診してください。
      後から脳が腫れて、具合が悪くなる可能性があります。
   ④ 何回も吐いたり、顔色の悪い状況が続く。


 事故防止策 

  乳児期
 出産までに、子どもの生活環境の点検を行い、危険な箇所を修理したり、柵を作っておきましょう。床よりも高い位置に寝かせたり置いたりする場合、常に転落事故を起こさないように留意しましょう。椅子やかごに入れたまま乳児を移動する時に転落事故が多発していますので、乳児の移動は親が必ず抱っこして行ってください

  歩行開始後
 階段、床から庭や玄関への転落事故が増えますので、柵やすべり止めを設置したりして十分気をつけてください。床の段差や敷居につまずいて転倒することも多くなりますので、テレビなどは部屋の隅におき、出来るだけ床には物を置かないようにしてください。風呂場もすべらないように、すのこなどを置いてみましょう。


 乳幼児は、危険である状況が分かりませんので、その行動も予測不能です。出来るだけ危険が少ない生活環境を整備してあげて、親の目の届く範囲で見守ってあげることが最も大切な事故防止策です。
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