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虹診療所

お子さんに多く見られる病気・症状について、家庭でのケア、受診のタイミングなどをできるだけわかりやすくお話しし、お子さんの健康をサポートしていきます。
No  29

タバコの害【1】-受動喫煙-

 タバコの煙には本人が吸い込む主流煙と、吸っていないときにタバコの火から立ち上がる副流煙があります。タバコの煙には約4000種類の化学物質と200種類以上の有害物質が含まれており、それらの物質は主流煙より副流煙の方が高濃度に含まれているのです。
 今回は、この副流煙を吸わされる環境にある子どもへの影響についてお話します。







 主たる有害物質の身体への影響 

①一酸化炭素 
 体の中の酸素を追い出してしまい、なかなか外に出て行きません。  酸素不足により、頭の働きも悪くなり、身体の成長も遅くなります。

②ニコチン
 血管を収縮させる作用があります。血液の流れが悪くなって身体全体に酸素や栄養が届きにくくなります。  部屋の中でタバコを吸う人がいる家庭で育った子どものニコチン濃度は、吸う人がいない家庭で育った子どもの15倍、換気扇下だけで喫煙していても3倍くらいになるそうです。

③タール
 ガンを起こす物質がたくさん含まれています。本人は一生タバコを吸わなくても、タバコを吸っている家族の中で育つと2倍以上肺ガンになりやすくなってしまいます。

④その他
 たくさんの化学物質、有害物質により肺の機能が悪くなり、咳や痰の多い慢性気管支炎や、呼吸が苦しくなる喘息・肺気腫になりやすくなります。

 胎児への影響 

 妊婦自身が喫煙したり、父親からの受動喫煙がある場合、流産・早産になりやすく、出生体重が小さくなりやすく、先天異常・奇形(口唇口蓋裂、四肢短縮など)の頻度が1.2~1.3倍に上がります。


 乳幼児への影響 

①乳幼児突然死症候群 
 原因はよく分かっていませんが、生後6ヶ月までの赤ちゃんが、眠っている間に呼吸が停止し死んでしまう病気です。世界中の調査で両親(特に母親)の喫煙、うつぶせ寝、人工栄養児、暖めすぎが重要な危険因子であることがわかっています。特に両親の喫煙は、約5倍も危険を高くしています。

②気管支炎・肺炎・中耳炎
 家庭内に喫煙者がいると、その副流煙により子どもの呼吸機能が悪くなり、喫煙者がいない家庭にいる子どもより気管支炎・肺炎や中耳炎を2倍以上起こしやすくなります。

③喘息 
 家庭内に喫煙者がいると、子どもが喘息になる確率も高く、発作の程度も重くなることが明らかになっています。

 私もかつては喫煙者でしたので、偉そうなことは言えませんが、子どもにとってタバコは迷惑なだけです。
少なくとも子どものいる場所ではタバコを吸わないのが大人の義務です。

 次回は、タバコの誤飲・誤食についてお話します。
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