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虹診療所

お子さんに多く見られる病気・症状について、家庭でのケア、受診のタイミングなどをできるだけわかりやすくお話しし、お子さんの健康をサポートしていきます。
No  26

こどものけいれん

 こどもの約10%は、けいれんを起こしたことがあります。ほとんどはいわゆる“熱性けいれん”です。生後6ヶ月~5歳くらいのこどもが急激に発熱した時に起こしやすく、5~10分以内に止まることが多く、後遺症を残すことはほとんどありません。ただし、至急治療が必要となる重症な病気によって起こるけいれんもありますので注意が必要です。
 始めてわが子のけいれんを見れば、大慌てしてしまうのは仕方ありません。しかし、けいれんだけで生命に危険がおよぶことはまずありませんので、まず落ち着きましょう。今回は、いざという時のために、①本当にけいれんかどうか、②けいれん時の対応、③急いで医療機関を受診すべきけいれんの見分け方についてお話します。






 けいれんとは 
 
 全身または体の一部分の筋肉が発作的にピクピクしたり、つっぱったり、時には力が抜けてグタッとする状態です。ほとんどは意識障害をともなうので呼びかけても反応はありません。また、呼吸も抑制されるので、手足の先や唇の色が紫色になったりもします。
 けいれんとよく間違えられるのが、発熱時の“ふるえ”です。意識障害はありませんので、呼びかけて反応を見てください。
 また、“てんかん”の一種には意識障害がなく、体の一部分だけがピクピクしたり、行動が突然数秒だけ止まったり、一瞬のピクつきが数秒おきに繰り返すようなクセと間違えられるけいれんもありますので、思い当たることがあれば医療機関に相談してください。


 原因 

 発熱時のけいれんは、熱性けいれんが圧倒的に多いのですが、脳炎・髄膜炎を見逃さないことが大切です。
 無熱時のけいれんは、てんかん軽症下痢にともなうものが多いのですが、頭部外傷(脳出血、脳浮腫)、中毒(薬物、銀杏の食べすぎなど)、嘔吐・下痢がひどい時の脱水や低血糖の場合にも見られますので要注意です。
 生後6ヶ月未満の乳児のけいれんは、先天的な代謝異常や脳奇形などが原因になることも多いので、すぐに医療機関を受診しましょう。


 全身けいれん時の対応 

① 衣服をゆるめ、あお向けに寝かせましょう。
この時に、口の中に食べ物や嘔吐物があるようでしたら、顔を横に向けて指で吐き出させてください。
② 肩に枕などを入れて首を伸ばしてあげると呼吸がしやすくなります。
口を開けさそうとして、口の中に箸やタオルを入れると、逆に息が出来なくなりますので、絶対にしないでください。
③ 落ち着いて、以下の項目を観察してください。
    ・ 開始時刻、終了時刻、持続時間
    ・ 何をしている時に起こったのか(寝ている時、テレビを見ている時など)
    ・ ピクピクなのか、つっぱりなのか、グタッなのか
    ・ 身体の全部なのか、一部だけなのか、左右差はあるのか
    ・ 呼びかけに対する反応

     * けいれん中は刺激しない方が良いので、体を揺さぶったりしないでください。 
    ・ 眼球の位置(黒目がどこを向いていたか)
    ・ 唇や手足先の色は紫色になったか
    ・ 体温

④ 5分以内で止まったら、(しばらくはボーッとしますが)意識が戻ること、両手両足をしっかりと動かすことを確認して下さい。確認できれば、かかりつけ医の診療時間に受診して、今後の対応を相談してください。
意識の戻りが悪い場合、おさまっても再び起こる場合、手足に麻痺が残る場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
⑤  5~10分以上しても止まらなければ、すぐに医療機関を受診しましょう。保護者が2人いれば自家用車でもかまいませんが、1人の場合は危ないので救急車を呼んでください。

 いずれにせよ、こどもが始めてけいれんを起こした時には、緊急性がなくても治療が必要な病気はありますので、かかりつけ医に相談はしてください。

 次回は、“熱性けいれん”についてお話します。

 

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